2011年06月30日

ボルネオ レポート 2011(Part9)

今月は、2年ぶりのボルネオ島レポートをお届けしてきました。
今週が最終回です。



オランウータンや、ゾウを探しにリバークルーズしてきました。
全長560kmのキナバタンガン川の川沿いは野生動物の宝庫です。


リバークルーズの「フォトレポート」は、これまでのblog、「その1」「その2」を参照して下さい。




今週の「フォトレポート」は、最終日。
スカウからスピードボートにのって、サンダカンへむかう旅です。




82.jpg


スカウ村を出発し、キナバタンガン川を海に向かってくだっていきます。


80.jpg


83.jpg


84.jpg


サイチョウです。体はほとんど黒く、くちばしにある赤と黄色の大きな突起が特長です。


85.jpg


河口付近では、川幅はいっそうひろがり、両岸にはマングローブの林が見えてきます。
途中、、河口近くのアバイという村に立ち寄りましたが、このレポート写真は、後日アウトテイクで。


86.jpg


海に出ると、スピードボートは更に速度を上げて北上します。
目指すは、サンダカンの港です。


87.jpg


88.jpg


休憩を挟んで、およそ4時間のボートの旅。
ここで、車に乗り換え、サンダカン空港を経て、コタキナバルへ


コタキナバルでは、近郊のロッカウィ・ワイルドライフパークへ!


このフォトレポートはまた来週。


…来週は、今回の取材でご一緒した「サラヤの廣岡さん」を
スタジオにお迎えしてお送りします。

2011年06月23日

ボルネオ レポート 2011(Part8)

73.jpg

橋です。

熱帯多雨林のジャングルは、拡大するプランテーションと蛇行する川で小さく分断されています。
そこで川に橋を架け、ジャングルをつなぎ、閉じ込められたオランウータンの行動域を広げようという試みです。
「オランウータンブリッジ」。私たちは「命をつなぐ架け橋」とよんでいます。

75.jpg

76.jpg

77.jpg

橋は、役目を終えた消防ホースでつくる。大阪の東住吉消防署が提供してくれたものです。
「命の吊り橋プロジェクト」については、これまでのblogを参照して下さい。

78.jpg

ボルネオの夕焼けです。これからスカウ村に戻り
「キナバタンガン・リバーサイド・ロッジ」にお泊まりです。

79.jpg

81.jpg

川からのみのアクセスできます。
お部屋はとっても清潔。
部屋にはサロンが用意してあって、夕食時に着用します!
スタッフが着方を教えてくれるんです。
夕食はビュッフェスタイルでおいしいローカルフードを満喫しました。

ボルネオ レポート 2011(Part7)

今週は、最終日に訪れた、コタキナバル近郊
ロッカウィ・ワイルドライフパークでの模様をレポートしました。

フォトレポートは、2日目の夕方。
ジャングルクルーズも模様をお伝えしましょう。

60.jpg

ボルネオ島の北東部を流れる、全長560kmのキナバタンガン川。
川幅は100メートルを優に超えます。

61.jpg

63.jpg

ここは野生動物の宝庫として知られるエコツアーの中心的存在です。
この川の下流域には、オランウータンやテングザルほか
10種の霊長類、ゾウやサイなど絶滅の危機に瀕した動物をはじめ、
多種多様な野生生物が見られます。

テングザルを発見しました。

64.jpg

65.jpg

テングザルの群れが枝から枝へと跳び移っています。
見事なジャンプを激写。ナイスカメラマンです。

テングザルは、木の葉を食べることを選択して進化したために、
残念ながら、おいしい果物などは食べることが出来ません。
異状にふくれたお腹部で、木の葉を分解して消化します。

天狗と言われる長い鼻は、オスのサルだけの特長です。

ここから支流に入っていきます。

66.jpg

67.jpg

森に入ると、一番下の枝でも地上から高さ20~30メートルはありそうな巨木がそびえています。
うっそうと茂った林の枝には、様々な動物が...トカゲです。

68.jpg

カニクイザルも姿を見せました。
テングザルもいます。

69.jpg

70.jpg

今回も、ボルネオ保全トラストジャパンの理事、中西さんにご案内頂きました。

71.jpg

72.jpg

川上にうっすらと見えてきた「あれ」。何だと思いますか?

ボルネオ レポート 2011(Part7)

今週は、オランウータンとの出会いの模様をレポートします。
セピロク・リハビリテーション・センターの「フォトレポート」は、これまでのblog「その1」「その2」を参照して下さい。

今週の「フォトレポート」は「ジャングルクルーズ」です。

60.jpg

ボルネオ島の北東部を流れる、全長560kmのキナバタンガン川。
ここは野生動物の宝庫として知られ、カワセミなど美しい野鳥の種類も実に豊富です。
川幅は、ゆうに100mを越えます。

61.jpg

63.jpg

テングザルの遭遇率はほぼ100%。
ほかにオランウータンやボルネオゾウといった希少動物も生息しています。

早速、テングザルを発見しました。

64.jpg

65.jpg

枝から枝へと跳び移っています。
見事なジャンプ。そして、ナイスカメラマン。

垂れ下がった大きな鼻をもつのはオスで、
とがった鼻をしたメスたちは、ほとんどが子ザルを抱いています。

支流に入っていきましょう。

66.jpg

67.jpg

あたりには、地上から高さ30メートルほどの巨木。
うっそうと茂った林の中には、様々な生物。トカゲでしょうか?

68.jpg

69.jpg

70.jpg

カニクイザル、そして、テングザルが姿をみせました。

今回も、ボルネオ保全トラスト 理事の中西さんにガイドをお願いしました。

71.jpg

鬱蒼とした河の先に、何かが見えてきました。
何だと思いますか?

72.jpg


2011年06月16日

ボルネオ レポート 2011(Part6)

パーム油の食用需要が世界的に増加し、
アブラヤシの大規模なプランテーション(農園)が急速に拡大しています。

拡大すると同時に、ボルネオの熱帯雨林は年々減少の一途をたどり、
深刻な問題を引き起こしています。
近年では、食用需要だけでなく、自動車の燃料であるバイオディーゼル燃料としても注目され、
さらなる需要の増加が想定されます。

36.jpg

スカウ村に到着後、こんどは、ヘリコプターで
スカウ周辺のプランテーションと森の境界線を観察してみました。

ヘリポートは、スカウ村小学校のグラウンドです。

見渡す限りの農園です、更に上へ、

37.jpg

38.jpg

39.jpg

ここに至っても、農園しか見えません。もっと上へ、

40.jpg

41.jpg

見渡す限りのプランテーション。森が圧倒的に少ないことにお気づきでしょうか?
現在、マレーシアのアブラヤシのプランテーション(農園)の広さは約480万ha。
なんと東京都の面積約20倍!

農園の拡大により洪水の被害や水質の悪化、動物への影響が問題となっています。

ボルネオ レポート 2011(Part5)

2日目。セピロクからスカウ村へ、その途中です。

今週は、ボルネオ島のアブラヤシ・プランテーションを取材してきましたので、
その模様をお届けいたします。

34.jpg

42.jpg

まずは、農園に入るとこんな感じ。

43.jpg

キヨコ、華ちゃんも、アブラヤシの収穫を体験しました。

44.jpg

45.jpg

46.jpg

47.jpg

"アブラヤシ(オイルパーム)"というヤシの実からは、パーム油が搾油されます。

アブラヤシは、一般的にイメージされるココヤシとは異なり、
背が15~20mと低く、4cm~5cmの小さな赤い実を1房に何千個も実らせます。

48.jpg

49.jpg

50.jpg

"パーム油"は、年間を通じて大量に収穫でき、単価が安いだけでなく、
コレステロールが低く健康によいとされ、食品の風味を変えないということなどから、
近年、世界的に、爆発的に需要がのびています。
この"パーム油"の世界最大の生産地が"マレーシア"、次いでインドネシアと、
2つの国で世界の85%を生産しています。

51.jpg

52.jpg

パーム油は、世界で約9割が「食用」に使われ
残りが化粧品や洗剤、ペンキやプラスチック加工品などに使われています。

赤い実の果肉部分から搾油されるのが「パーム油」
本来廃棄される、種の部分から搾油されるのが「パーム核油」と呼ばれます。
サラヤのヤシノミ洗剤は、「パーム核油」から作られています。

2011年06月09日

ボルネオ レポート 2011(Part4)

続いて、インドア・ナーサリーへ。

自然界では、森で生活する術をお母さんから学びます。
そのため、小さい時にお母さんを亡くした孤児のオランウータンは
森で生活する方法を知りません。

まず、室内保育園で、オランウータンが木登りや、
他のオランウータンとのコミュニケーションなど、
森での生活に必要な基本的な技術を習得したあと、
次のステップとして、室外保育園に移ります。

31.jpg

病院と検疫室に隣接した室内保育園もあります。
1歳に満たないような赤ちゃんや、まだ十分な注意を必要とするオランウータンを
看護し、養育する場所です。
スタッフは毎日ミルクを与え、温かいお風呂に入れて清潔に保ってやり、
夜には寒さを防ぐため洋服を着せてやるなど、献身的な看護を行います。

32.jpg

33.jpg

この旅、恒例の「差し入れ」!
紙おむつも、大切なアイテムです。

ボルネオ レポート 2011(Part3)

今週は、以前電話でこのコーナーに出演いただいた、
マレーシア、サバ州政府観光局の原田さんとお会いしてきた模様をお届けしました。

レポートは2日目です。

コタキナバル空港発から、やや東のサンダカンへ。およそ1時間のフライト!

18.jpg

20.jpg

21.jpg

サンダカン空港着から、セピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターへ。
センターでは森での生活が困難となったオランウータンの受け入れを行っています。

23.jpg

1963年、動物種保全条例が制定され、オランウータンの商取引、狩猟、
ペットとしての飼育が禁止されました。

その、翌年、ペットとして飼育されていたり、森林伐採の際に生息地を失った
オランウータンを保護し、再び森での生活に戻す為のリハビリ施設として
43平方kmの天然原生林に保護区として設立されました。
今日では、世界でも最も知られているリハビリテーションセンターです。

まずは、プラットフォーム(アウトドア・ナーサリー)に向かいます。
通常、森の中からオランウータンが出てくるのを待つのですが、
ラッキーなことに、すぐにお目にかかることが出来ました。

24.jpg

見学ができるオランウータンは、リハビリの最終段階のものです。
説明して下さっているのは、センターの「シルビアさん」です。

あらゆる年齢のオランウータンが、プランテーションや森林伐採による生息域の減少、
密猟 、(森林伐採や生息環境の悪化による)負傷や病気など、
様々な状態でセンターに運ばれてきます。

その多くは栄養失調や脱水症状を伴っており、
中には怪我をしたり病気を患っているオランウータンもいるのです。

25.jpg

26.jpg

27.jpg

28.jpg

給餌の時間になると、森の奥からオランウータンがバナナやミルクをもらいにやってきます。

この段階で、そのオランウータンが森で自活していけるかどうかが決まります。
食べ物を探して森のさらに奥へと入っていき、センターに依存しなくなった時
"野生復帰"したとみなされています。

森で自活できるようになると、もう、ここへやってくることはありません。

29.jpg

30.jpg

2011年06月02日

ボルネオ レポート 2011(Part2)

みなさん、コレは何でしょうか?

11.jpg

12.jpg

正解は...

ホタルです。
ボルネオ島では、年間を通してホタルを見学することができます!
日本でも、本当にキレイな清流のそばにしか生息しないと言われ、
年々その数も減ってきている蛍が集まり
クリスマスツリーのように瞬いています。

ボルネオ レポート 2011(Part1)

101回目の『SARAYA ECO FLAP』。


先週、お休みをいただき、2年ぶりにボルネオ島に取材に行って参りました。
現地での滞在は2日半という強行スケジュール !

前回(おととし)、は帰りの飛行機が飛ばないというハプニングも。

昨年、ヤシノミ洗剤のチャリティーボトルをデザインしていただいた
奥華子ちゃんも一緒です。

1.jpg


今回はどんなハプニングが待っているのでしょうか?
6月は「ボルネオレポート月間」。今週は、初日の模様をお届けいたします。

2.jpg

関空を出発して、一路コタキナバルへ。大阪からわずか片道5時間(マレーシア航空利用)
あっという間に到着です。まずは、野生生物局 ローレンシャス 局長を訪問しました!
お会いするのは1年ぶりです。

3.jpg

5.jpg

この後、コタキナバルの南、約2時間かけて、クリアス川へ

6.jpg

夕暮れ...刻一刻と表情を変えるボルネオ島の空です。

7.jpg

8.jpg

夕食後、とある木を求めボートを出します。

9.jpg