ボルネオ レポート 2012(Part5)
見学ができるオランウータンは、リハビリの最終段階のものです。
給餌の時間になると、プラットフォームに、
森の奥からオランウータンがバナナやミルクをもらいにやってきます。
与える食べ物を徐々に減らしながら、スタッフへの依存からも自立していきます。
そして、森での生活を経験しながら自活する術を学んでいくのです。
1頭のオランウータンを1年間飼育するのに最低でもRM5,000 (約15万円)がかかります。
この中には、オランウータンの食べ物、ビタミン剤、医薬品にかかる費用が含まれていますが
(スタッフの給料は除く)、オランウータンが赤ちゃんだったり、怪我や病気を患っていた場合、
さらに費用はかさみます。
センターでは、オランウータンのリハビリテーション事業を進めていくために、
"オランウータン基金(Orangutan Trust Fund)"を設立し、寄付を募っています。
すべてのオランウータンに名前がつけられていて、サラヤの寄付へ感謝を込めて
「サラヤ」と名付けられたちびっこオランウータンもいるそうです。
Copyright Ⓒ Kentaro Taketani
ちかい!声を押さえてのレポート。
私たち観光客にとっては、近くで彼らに会えるのは嬉しいことですが、
できれば、自分で食べ物を探して森のさらに奥へと入っていって欲しい。
彼らがセンターに依存しなくなった時、"野生復帰"したとみなされます。
たくさんの観光客が訪れています。
サンダカンからセピロク・オランウータンリハビリテーションセンターまで
約25km。車で約30分です。
こちらは、室内保育園(Indoor Nursery)。
病院と検疫室に隣接した室内保育園は、1歳に満たないような赤ちゃんや
まだ十分な注意を必要とするオランウータンを看護し、養育する場所です。
ココへは、一般の観光客が入ることが出来ません。
私たちも非結核証明の検査を受けて取材しました。
かわいい〜
オランウータンは自然界においては、森で生活する術をお母さんから学びます。
そのため、小さい時にお母さんを亡くした孤児のオランウータンは
森で生活する方法を知りません。
室内保育園では、こうしたオランウータンが木登りや、
他のオランウータンとのコミュニケーションなど、
森での生活に必要な基本的な技術を習得します。
Copyright Ⓒ Kentaro Taketani
さわりた〜い。でも、さわっちゃだめ!
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センターでは、金銭の寄付だけでなく、物品の寄付もお願いしています。
例えば「室内保育園」でのリハビリテーションにおいては
・紙おむつ
・赤ちゃん用のぬいぐるみ
・ベビー服
・タオル
・哺乳瓶
などを受け付けています。
キヨピーの助言通り、マミーポコ持参で訪れました。
授与式です。