エコトピックス【「ボルネオ保全トラスト」の活動の成果(その1)】
仔ゾウの専用パドックができました。
ボルネオでは、アブラヤシのプランテーションに迷い込み、荒らしてしまうボルネオゾウは、
「害獣」として野生生物局に通報されます。その後、保護され、保護区に戻されていきます。
しかし、迷子の仔ゾウの場合、群れを離れては野生で生きていけないので、
やむをえず、「ロッカウィ・ワイルドライフパーク」に収容されます。
ロッカウィでは、ゾウが群れで飼育展示されていますが、
保護された仔ゾウをそこに入れると蹴飛ばされたり、追い回されてしまいます。
ちなみに、ロッカウィで生まれた仔ゾウは、群れの大人ゾウたちにかわいがられています。
ということで、今まで、「群れに入れないみなしごゾウ」5頭はバックヤードにつながれ、
自由に歩き回ることも、仲間と触れ合うこともできませんでした。
この中には、目の前で親のゾウを殺されてしまい PTSD(心的外傷後ストレス障害)に陥り
毎日吐いていて発育不良のヤピ(7歳)にも、バックヤードで出逢いました。
そんな「仔ゾウたちのための専用パドック」があれば、
土の上を自由に歩き回れて健康にもいいし、社会性も育つということで、
BCTジャパンと現地の企業が建設資金をサポートして、構想から9か月。
パーク内に、仔ゾウ専用の小さなパドックができあがりました。
ヤピも、ここで元気になってくれることを祈ります。