2012年07月12日

エコトピックス【「ボルネオ保全トラスト」の活動の成果(その2)】

また渡った!


ボルネオ保全トラストジャパンの活動の一つに、「吊り橋プロジェクト」があります。


プランテーションの拡大によって、オランウータンが暮らす森は、
小さく分断されていっていますが、その森は保護区の中でさえも貧弱になり、
枝から枝を腕渡りしていたオランウータンは移動しにくくなっています。


加えて、オランウータンは、水が怖いので、川の対岸に(泳いで)渡ることができません。
そこで、川の両岸にある、ちいさな森と森を行き来できるようにと、
川の支流にロープなどをかけましたが、なかなかうまくいきませんでした。


そんなとき、日本の動物園で「廃棄消防ホース」を利用した
オランウータンの遊具が作られているのを知った現地からの技術協力依頼をうけて、
消防ホースを利用した吊り橋がいくつもかけられました。
それでも用心深いオランウータンは、カンタンに吊り橋を渡ってはくれません。


2008年に架けられた1号橋では、2010年に、ようやくオランウータンが渡ってる姿を確認。
今後も、活発に使われるのでは?と見られていましたが…


それから2年。
6月28日に、京都大学の研究者から「オスのオランウータンが、1号橋を渡っている!」
との報告がありました。「吊り橋」は確実に命をつないでいるようです。



http://www.bctj.jp/

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