エコトピックス【日本各地からツバメの巣を集めています】
東京電力・福島第1原発事故で放出された「放射性物質」が生態系に及ぼす影響を調べるため、
千葉県にある「山階(やましな)鳥類研究所」が、
福島県を中心に、日本各地からツバメの巣を集めています。
ツバメは春先に、主に東南アジアから日本に飛来してきて、夏に繁殖して、
秋に、また東南アジアに戻っていきます。
そして、その「巣」は水たまりや水田の泥をくわえて運び、くちばしで塗り固めて作られます。
この「水たまりの泥」には、放射性物質がたまりやすいといわれています。
1986年のチェルノブイリ原発事故の後、原発周辺で羽が白くなったり、短くなったりした
ツバメが見つかったという報告もあり、「巣が汚染されていれば、ひなに悪影響が及ぶことも考えられる」そうです。
いま、研究所が集めているのは、「昨年繁殖が行われた巣」が対象です。
「ひな」がいなくなった巣は、冬の間に自然と落ちることが多く、
取った場合でも、ツバメは、また新たに作ります。
採取した巣は、場所や周辺環境の記録とともに送って頂き、
国立環境研究所が、放射性物質の測定を行い、それぞれの地点での汚染の度合いを調べます。
巣の取り方、採集した巣の送付先など詳細は、
「山階(やましな)鳥類研究所」のホームページをご覧下さい。
財団法人 山階鳥類研究所|Yamashina Institute for Ornithology
河北新報 東北のニュース/全国からツバメの巣集め原発影響調査 山階鳥類研究所