2011年10月27日

エコトピックス【ボルネオ・トピックス その1】

マレーシア・ボルネオ島、サバ州でボルネオゾウの保護活動を展開している
NPO「ボルネオ保全トラストジャパン」が、現地・視察報告会を開きました。

「サバ州野生生物局」などの調査によりますと、ボルネオゾウは現在、
1600頭が、ボルネオ島の北東部に生息していると推定されています。

近年、サバ州の自然林の割合は、半分以下となり、
ボルネオゾウなど、1000種類に及ぶ「野生生物の生息環境」が悪化しています。

「キナバタンガン川・下流域」の、保護区と保存林などで構成される
「サンクチュアリ」と呼ばれる保護区もプランテーションによって分断され、
ボルネオゾウの生息区域が脅かされる状態が続いています。

特に、2000年以降、ゾウがプランテーションに侵入するケースが増えたことから、
地元では、ゾウを殺傷してしまったり、狩猟用のわなを仕掛けるようになりました。
農園に迷い込んでケガをする子ゾウも増加しています。

「サバ州野生生物局」は、このように問題を起こしたゾウを捕獲して、
保護区に戻す活動を行っていますが、去年、11、12月の2ヶ月だけでも
ボルネオゾウの射殺体3頭が確認されています。

今年・初夏に、ボルネオでお会いしたサバ州野生生物局の「ローレンシャス局長」、
冬に取材に訪れた「旭山動物園」の坂東元(ばんどうげん)園長らが協力し
「野生生物レスキューセンター」設立プロジェクトを進めている…という報告が行われました。

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