2011年05月26日

100回目の『SARAYA ECO FLAP』です!

谷口、今週、水・木は、ボルネオ取材中です。

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今回のボルネオ取材では、ボルネオ島の北東部を流れる、キナバタンガン川を下り、
ボートから川沿いの動物を観察します。
全長560kmのキナバタンガン川は、野生動物の宝庫として知られています。


前回は、巨大な鼻をもつボルネオ固有種テングザルを間近に見ることが出来ました。
そして、遙か遠くに野生のオランウータンを発見しました。今回もあえるでしょうか?


また、前回の取材では遭遇できなかった、野生の「ボルネオゾウ」にも出会いたいところ。
いまではたった1000頭のみとなってしまった世界最小のゾウ「ボルネオゾウ」。
元気に暮らしているでしょうか?


さらに今回は、夜にもリバークルーズを行います。
夜の野生動物を観察するのは初めて。

さらにマングローブの林に集まってくる大量のホタルも観察する予定。
ニッポンでもホタルが観察できるシーズンです。
ウエザーニューズによると、大阪では、今日あたりからホタルが飛び始めるそうです。


一昨年は、私一人で取材に出かけましたが、
今回は奥華子ちゃんも同行して取材してくれます。
来週からシリーズで、その模様をお届けしますのでお楽しみに。

2011年05月19日

「野生動物の救出プロジェクト」とは?

「ボルネオ保全トラスト」は、現地の野生生物局とともに、アブラヤシ農園の拡大により「すみか」を追われ、農園に迷い込み、住民が仕かけた罠にかかって傷ついたゾウをはじめ、分断された森に孤立したオランウータンを、救出・治療し、森へ還すという活動を行っています。


たとえば、ゾウさん。
ボルネオ取材で出会った5歳のゾウは、目の前で、お母さんゾウを(または、家族のゾウ全てを)射殺されてしまったそうです。
プランテーションによって、済む場所を奪われたゾウの家族が、畑に迷い込みます。
畑を荒らすとして、親のゾウは射殺されてしまいます!
しかし、子ゾウは、殺すに忍びないということで保護されたようです。森がないから、人前に出て来ざるを得ないんです。

それを目の前で見た、この子象は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていました。食べたモノを、うまく飲み込めなくて吐いちゃうんです。薬を投与して治療していましたが、よくなったんでしょうか?


こんな例もあります。農園に迷い込んでしまった、子供のゾウ。
好奇心のが強いので、仕掛けられた罠に近寄ってしまいます。すると、足や鼻に罠が絡まります。もがけばもがくほど、罠はゾウの体に食い込んでいきます。そんなゾウを、追跡して、ケージへ誘導して、捕らえ、縄を取り除いたり、治療するのです。


番組にもご出演いただきましたが、サラヤの社長はこうした「小さなゾウ」に出会い、心を動かされ、「ボルネオ保全トラスト」への協力を決めたとおっしゃっていました。

サラヤのヤシノミ洗剤シリーズの売上げの1%は、「ボルネオ保全トラスト」の支援に当てられています。みなさんのご協力を、お願いします!

http://www.yashinomi.jp/environment/animal.html

2011年05月12日

「命の吊り橋プロジェクト」とは?

「緑の回廊プロジェクト」で、失われた土地を買い戻している間にも、野生の森は小さく分断され、大切な食糧や動物たちの繁殖の機会が失われています。

保護区の中でさえも、森は貧弱になり、枝から枝へ「腕渡り」している「オランウータン」は移動しにくくなっています。
さらに、彼らは、水が怖いので、川の対岸に「泳いで」渡ることができません。つまり、小さな森に閉じ込められるような格好になっているわけです。

このことによってボルネオの固有種である「オランウータン」が、絶滅の危機に瀕しています。
●森の食べ物が少なくなってしまう。
●近親交配によって、遺伝子が弱くなってしまう…など


そこで、対処法として、急遽始まったのが「命の吊り橋プロジェクト」です。
オランウオータンのために、川を挟んだ森と森の間に「橋」を作ることで命をつなげる試みです。

泳げない「オランウータン」のために、はじめは、川の支流の「川幅が狭い部分」に「ロープなど」をかけて、両岸を結びましたが、成果がでませんでした。そんななか、日本の動物園で「廃棄される消防ホース」を利用して、オランウータンの遊具が作られているのを知った「現地ボルネオ」から協力依頼がありました。消防ホースは軽量、丈夫、高温、高湿に強い、加工しやすい、リサイクル、撤去しやすいという利点があります。消防ホースは、サラヤ本社のある、大阪・東住吉区の消防署から提供されました。

2008年、4月にメナンゴール川に「吊り橋 1号橋」が架けられたのを皮切りに、
2009年、4月に「2号橋」、去年10月に「3号橋」が完成。
そして、去年6月27日、「吊り橋 1号橋」を、「野生のオランウータンが橋を渡った」との報告がありました。
日本の新聞でも「やった!橋渡った!消防ホース。日本のNPO設置」という見出しで報じられました。

http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2717648/5598496


今週月曜日には、「吊り橋4号チーム」が日本を出発。 「命の吊り橋プロジェクト」は続いています!

サラヤのヤシノミ洗剤シリーズの売上げの1%は、「ボルネオ保全トラスト」の支援に当てられています。みなさんのご協力を、お願いします!
http://www.yashinomi.jp/environment/tsuribashi.html

2011年05月05日

「緑の回廊プロジェクト」とは?

川辺は、野生生物にとって「生存の鍵」となる大切な場所です。ところが、いま、アブラヤシ・プランテーション(大規模な農園)が、急速に拡大していて、これまで動物たちが暮らしていた、大切な生息域が失われています。

動物たちが暮らしていた森を、いったん切り開いて、食用油などに使うための「アブラヤシの木」を植えているんです。「切り開く」といっても「家が建つほどの広さ」ではありません。規模が違います。そうすると、動物たちが住める森は、どんどん狭まっていきます。「農園」や「森を流れる大きな川」が「彼らのすみか」を分断してしまい、命をつなぐための森が、とんでもなく小さくなってしまいます。


このままでは、まずい!ということで、「保護区」を創っていますが、広さが全然足りません。小さな森の中では「近親交配のため」、動物の遺伝子が弱くなってしまったり、何かの拍子で、隣接する農園に迷い込んでしまった動物が、害獣として殺されてしまったり…動物たちの命は、とても危険な状態にあるんです。


そこで、「ボルネオ保全トラスト」は、農園に姿を変えてしまった土地を買い戻し、分断された緑をつなぐことで「緑の回廊」を回復させる計画を行っています。


マレーシア・ボルネオ島サバ州の大河「キナバタンガン川沿岸」。せめて、この川沿いは、動物のためのすみかにしましょう!という計画です。具体的に、土地の確保(取り戻す方法)は、
● 違法占拠地に対して、行政へ返還を働きかける● 使用していない土地は、所有者に行政への寄付を呼びかけたり、購入する(買い戻す)といった方法で行っています。購入した土地は「ボルネオ保全トラスト」の所有となり、野生動物のために確保されます。

サラヤだけでなく、多くの方々の募金によって確保できた土地に加え、ヤシノミ洗剤の売上1%で獲得できた土地(みなさんがヤシノミ洗剤を購入することによって取り戻した土地)によって少しずつ緑の回廊ができ、命をつないでいます。

200円の寄付で「たたみ1畳分の森」を買い戻すことができます。サラヤのヤシノミ洗剤シリーズの売上げの1%は、この支援に当てられています。みなさんのご協力を、お願いします!

http://www.yashinomi.jp/environment/greenpassage.html