エコトピックス【「いのちの花」プロジェクト】
先週ドイツのペット事情や、大阪で開催された、ペットの「終生飼育宣言式」というイベントを紹介しましたが・・・
青森県の女子高生たちが始めた「いのちの花」プロジェクト
いのちの花~捨てられた犬と猫の魂を花に変えた私たちの物語~
という本が話題です。
鮮やかなオレンジ色の花が印象的な表紙のこの本は、青森県立 三本木(さんぼんぎ)農業高等学校 動物科学科が行っている動物殺処分ゼロを目指す「命の花プロジェクト」の誕生を描いたノンフィクションです。
このプロジェクトのきっかけは「動物愛護センターへの見学」でした。
何気なく見学に訪れた高校生が見たのは・・・処分されるのを怯えながら待つ動物たち。
高校生の彼女たちが 見たものは・・・「安楽死」させられ、焼却機に送られ、灰になった遺骨。
米袋ひとつに約15キロ、推定100匹分ほどの遺骨が詰められます。しばらくは保管されますが、年に2回、産業廃棄物として処分されているそうです。
人間の骨は手厚く葬られるのに、動物の骨はなぜ、ただのゴミでしかないのだろう?そこで生まれたのが、動物たちの骨を肥料にして花を育てようというアイデア。
このプロジェクトを知った人達からは批判の声もあるそうです。
ただ、犬、 猫が 年間 殺処分されている数は なんと 約17万匹です。
(2011年 環境省 資料より)
引っ越しで飼えなくなった。猫が子どもを産んで困っている。
飼い主が年をとり世話が難しくなった......。
動物がセンターにやってくる理由の多くは「飼い主の見通しの甘さがほとんど」だといいます。
「花を咲かせること」の先にあるのは「殺処分ゼロへの祈り」です。