2014年05月13日

エコトピックス【なぜ?】

これまで、動物園に行くと、動物達が檻の中で同じ所をグルグル歩き回っていたり、同じ所を行き来したり・・・という動きを見たことがありませんか?

これは、自然の中でくらす野生動物には決して見られない「常同行動」と呼ばれて、動物たちのストレスのバロメーターとなっています。


例えば、一定の区間を繰り返して動く、体を前後に踊るように動かす、前足(後足)を咬んだり毛を引き抜くなど、自傷行為、口をもぐもぐする、口唇を舐める、くんくん嗅ぐ、身震いする床を引っ掻く、直立する、走り回る、旋回運動等を指します。


そんななか、現在、動物園では「環境エンリッチメント」といって、飼育環境に工夫を加えて、動物が暮らす環境を豊かで充実したものにしようという試みがなされています。

最も有名なのは、板東園長のいらっしゃる「旭山動物園」。
ここでは、すべての動物に対して「環境エンリッチメント」を施し,
動物たちが少しでも楽しく暮らしてくれるようにしています。(園長blogより)

すると,彼らの行動に変化がうまれました。
何にでも興味を持ち,自らの意志で動き、いきいきとした活動が見えるようになったそうです。しかも,彼らの特徴的な行動や能力が発揮されるようになったそうです。現在「環境エンリッチメント」は、全国の動物園で導入が始まっています。

ちなみに、常同行動は、わんこ・にゃんこなど、ペットにも見られます。
そんなときには
● ストレスを取り除いてあげる
● 落ち着いた環境を整えてあげる
● 分離不安の改善(ひとりぼっちにしない)
動物病院で治療してもらう など、対策を施してあげて下さい
 




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