エコトピックス【どうなん、それ?】
深刻な絶滅の危機に直面しているアフリカ南部・ナミビアのクロサイを巡り、アメリカの狩猟団体が狩猟許可証のオークションを企画して物議を醸しています。
ナミビア政府は近年、年間3頭に限って繁殖年齢を超えたオスの狩猟を認め、許可証を発行してきました。
1人当たりの国民総生産(GNP)が6000ドル(60万円くらい)にも満たないナミビアにとって、保護活動の資金を確保する貴重な機会であることは確か。
オークションの予想落札価格は25万~100万ドル(約2600万~1億400万円)に上るのではないか?といわれ、収益は全額、クロサイ保護活動の資金としてナミビア政府に寄付されます。
オークションを企画した側の意見は「クロサイを守るための最良の方法」
動物保護団体からは「全体のために1頭を犠牲にしていいのか」
「悪い冗談だ」といった非難が集中しています。
クロサイは大きな角が「剣の材料」や「装飾品」、
さらにアジアでは万病の薬として重用され、
乱獲によって1980年代には世界の生息数が数十頭に減少しました。
その後、保護活動で約5000頭まで回復し、うち約1700頭がナミビアに生息しています。
みなさん、どう思います?