エコトピックス【一方で、絶滅危惧の動物も…】
環境省が公表した「レッドリスト(絶滅の恐れのある野生生物のリスト)」で、
「ニホンカワウソ」が「絶滅種」に指定され、
「九州地方のツキノワグマ」はリストから削除され「絶滅」扱いとなりました。
「レッドリスト改訂版」に掲載された野生生物は、
改訂前より419種増えて、3430種(見直し作業中の魚類を除く)となり、
このうち8種が、新たに「絶滅」とされました。
国の特別天然記念物「ニホンカワウソ」は、
かつて、北海道から九州まで広い範囲で生息。
清流を好む動物で、豊かな自然環境がどれほど残っているか?という
バロメーターになっていました。
二本足で立ち上がる愛きょうある姿が、カッパのモデルになったのでは?とも言われています。
しかし、自然環境の悪化や、これまた毛皮を目的とした乱獲で、
生息数が大幅に減り、昭和54年に高知県須崎市(すさきし)の川で
目撃されたのを最後に確実な生息情報はありません。
昭和まで生息していたほ乳類が「絶滅種」に指定されたのは初めてです。
九州の「ツキノワグマ」については、研究者や地元の猟友会の方々が
爪痕やふんなど、生活の痕跡を探したり、
赤外線センサーが付いたカメラを設置するなどしましたが、
これまでにクマと見られる生物は映っていないそうで、
生息を信じて調査を続けていた関係者の間に、落胆が広がっています。
さらに、さらに、極度の不漁が続く「ニホンウナギ」は、
レッドリストの「絶滅危惧種」に指定されるそうです。
ただし、レッドリストには法的な規制力はなく、
絶滅危惧種に指定されても「漁獲」や「取引」は制限されません。
私たちには何が出来るでしょうか???