エコトピックス【新種のシシバナザル】
先々週、パンダのお話をしましたが、今度は
ミャンマーで、「新種のシシバナザル」の撮影に、初めて成功したそうです。
「シシバナザル属」にはさまざまな種があり、中国やベトナムで確認されていますが、
ミャンマーで発見されたのは今回が初。
地元の猟師さんの話によると、このサルは、
雨が降るとくしゃみが出るという独特の習性があるそうです。
奇妙な顔つきですね。
唇が分厚く、鼻が上を向いているので、雨粒が鼻の穴に入るとくしゃみしてしまいます。
雨の日は、「頭をひざの間に挟み込んで(がっかりしたときの体育座り)」で一日を過ごすことが多いそうです。
普段はとても静かでが、くしゃみ連発なので、雨期には居場所がすぐにわかってしまう。というおとぼけぶり。
クマ肉目当ての、地元の猟師さんは、サルを標的にすることは、ほとんどないそうですが
獲物に乏しいときに出くわせばその場で射止めているそうです。
今回、撮影されたミャンマーの「新種のシシバナザル」。
これまで、死んだ個体しか確認されていなくて、「絶滅してしまった」と思われていました。
今回の調査プロジェクトのメンバーは 「実際に生きているばかりか、群れの中で繁殖もしている。絶滅してしまったかと思って心配したが、これでひと安心」と話しています。
ミャンマー森林局は、300匹前後の生息数と考えられる、彼らの生息域を
「新しい国立公園に指定するよう」働きかけていますが、
撮影地点から程近い場所では、高価な木材を求めて森林伐採が進んでいます。
予断を許さない状況には違いありません。