エコトピックス【トラのための緑の回廊】
LOVE FLAPとサラヤが応援している「ボルネオ保全トラスト」。
みなさんが、サラヤの「ヤシノミ洗剤」を手にしていただくと、
その売り上げの1パーセントが「ボルネオ」の環境保全に役立てられていることは、
よ〜くご存じだと思います。
「ボルネオ」というと「豊かな自然」のイメージが強いですが、
実際には森林が伐採されたり、森がアブラヤシのプランテーション(大規模農場)に
変わっていくことで、野生動物たちが棲み処を追われています。
オランウータンやテングザルなどは絶滅さえ危惧されています。
そんななか、LOVE FLAPとサラヤが応援している「ボルネオ保全トラスト」は、
伐採されたり、農園になってしまって失われた、もともと熱帯雨林だった土地を買い戻し、
野生生物が行き来できる「緑の回廊」を回復させる計画などを行っています。
それを踏まえて、トラの話題です。
野生のトラは100年前は、およそ10万頭生息していましたが、現在3200頭にまで激減。
およそ97%の減少、生息地は90%減少したといわれており、まさに絶滅寸前の危機にさらされています。
その主な原因は、生息地である森林の減少。(←アブラヤシなどのプランテーションのため)
そして、「伝統的な薬」の材料として、インドや中国の業者が買い取るための密猟。
この問題を解決できなければ、次の寅年の2022年には、
野生のトラは完全に姿を消してしまう可能性もあります。
ボルネオの森と同じ状況です。
昨年11月にロシアで開催された「トラ・サミット」では、2022年までに
野生のトラの生息数を倍増させるという目標も掲げられました。どうするか?
世界自然保護基金(WWF)の発表によりますと、
アジアにおける、トラの繁殖地を連結する「生息回廊」を作ることで、
絶滅の危機に瀕している野生のトラの数を、1万頭以上にまで増やすことが可能だということ。
ボルネオの森と同じ解決策です。
トラは「その地域の自然の豊かさを象徴する野生動物」とも言われています。
トラが生きるためには、食物となる草食獣が多く生息していなければならず、
それらの動物が生きる森は、
さらに多くの動植物が息づく、まさに多様性に富んだ森に他なりません。
森林の生態系の頂点に立つトラを守ることは、その森の自然全体の豊かさと、
バランスを守ることでもあるんですね。トラの保護対策の行方にも注意したいですね。