エコトピックス【ボルネオ島で新種続々発見】
ボルネオ島のトピックス。
世界自然保護基金(WWF)は、ボルネオ島で過去3年間に見つかった新種の生物などのリストを発表しました。その結果、新たに植物67種、無脊椎(むせきつい)動物29種、魚17種など合計123種が発見されたそうです。
たとえば…「恋のヤリ」を突き刺すナメクジは…尾の長さが頭部の3倍もある珍種で。生殖器に付いた「恋の矢」と書いて「恋矢(れんし)」という器官を相手に突き刺し、ホルモンを注入するそうです。このキューピッドのような習性は繁殖の成功率を上げるためとみられており、「忍者ナメクジ」という異名が付いています。
そのほかには、世界で唯一の「肺を持たないカエル」や、樹木から樹木へ最大15メートルも滑空することができる「トビガエル」も発見されています。谷口は、「世界最小のカエル」を見ましたよ!(ECO FLAP のボルネオレポート参照)
さらには、全長56.7センチの世界最長の昆虫、ナナフシも発見されてます。「チャンズ・メガスティック(チャンの巨大な枝)」と命名されたこのナナフシ。これまで見つかったのは3個体だけで、詳しい生態は依然わかっていないそうです。
ボルネオ島では、伐採やヤシ油の原料になるアブラヤシの植林により、原生林が失われつつあります。WWFとボルネオ島は3年前に、今回の調査対象の熱帯雨林22万平方キロを「ハート・オブ・ボルネオ」と名付け、保全することで合意。それ以後、この地域では、毎月平均3種のペースで新種が発見されているそうです。