2014年12月14日

エコトピックス【中国の象牙違法取引「制御不能」】

ナイロビAFPによりますと、
アフリカでのゾウ密猟と、中国における象牙の違法取引が「制御不能」になっており、あと1世代で野生ゾウが姿を消す恐れがある・・・・と警告する報告書を、
ゾウ保護団体の「セーブ・ザ・エレファンツ」などが発表しました。

報告書では
「この4年間で卸売価格が3倍に高騰するなど、中国で急増する象牙の需要は違法取引とアフリカでのゾウ殺りくの拡大を招いている」と批判。
2010~12年に10万頭以上のゾウが殺されたと指摘しています。 

違法な象牙は1ポンド(およそ450グラム)あたり約18万円(1g=400円)という高値で取引されます。
サイの角にいたっては、450グラムあたり最高、約540万円(1g=1万2千円)と、金の取引価格とほぼ同等で取引されているそうです。

中国の違法取引や密漁で思い浮かぶのが、小笠原諸島周辺で問題になった
アカサンゴ。
日本や台湾で採れるアカサンゴは、中国で「アカ」と呼ばれ、中でも血のように色の濃いものは「牛血紅」と呼ばれ珍重される高級品です。

アカサンゴを加工した装飾品も、
高級品は1グラムあたり約19万円に値上がりしているそうです。
象牙は、およそ450グラムあたり約18万円ですから、450倍・・・アカサンゴが、どのくらい貴重なのかが推察されます。

アジア諸国、特に経済成長が続く中国で、動物の部位の需要が高まり
「象牙バブル」「アカサンゴ バブル」が起こっているんですね。

先頃、アメリカを訪れていたイギリスのウィリアム王子は、
オバマ大統領と面談した後、野生動物の違法取引に関する演説を行いました。

これは、航空会社から運送会社にいたる運輸業界全体と協力して、
野生動物の違法取引を阻止するため
イギリス王室が指導する特別委員会を発足するというものでした。

世界各国の政府や、非政府組織が違法取引と戦う取り組みを増していますが、環境のためにも、世界が一つになって、問題に当たらなければならないようです。




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