エコトピックス【野生化したアライグマ。被害が深刻化】
野生化したアライグマが、
生息域を拡大し、農作物を食い荒らす被害が九州・山口で深刻化しています。
2010年度には福岡、佐賀、大分、長崎、山口の5県で、前年度の約3倍の1422匹が
捕獲され、被害総額は約2200万円に上り、今年度も各地で被害が報告されています。
環境省によりますと、アライグマは、1970年代に放送されたテレビアニメが人気となり、
ペットとして大量に輸入されました。(数万頭が輸入されたらしい)
しかし、気性が荒いために捨てられたり、手先が器用なためオリから逃げたり、
アニメの「森に放すラストシーン」を真似て、捨てる人も多かったといわれます。
繁殖力が旺盛で日本には天敵がいないため、多くの都道府県で自然繁殖しているようで、
たとえば、
兵庫県内で7月、犬の散歩中の飼い主がかまれて負傷するケースが7件連続して発生したり
京都・二条城の二の丸御殿(国宝)の柱でも、ひっかき傷が見つかりました。
そのほか、
●農作物を目当てに人里に現れ、畑を荒らしたり、
●住宅の屋根裏や倉庫にすみついて、繁殖したり
(↑屋根裏を運用で汚染。ひどい場合は天井が腐ってしまうそうです)
●日本には天敵がいないので、野鳥の巣や卵を略奪するなどの被害が報告されています。
大阪府のホームページでも、絶対に「餌付け」をしないよう呼びかけています。