毎年5月2週目の日曜日は御堂筋のホコ天ですね。昔は御堂筋パレードが行われていましたが、現在は別の名前になって御堂筋のあちこちでミニイベントが行われたりしているようです。1927年に地下鉄御堂筋線とともに現在の御堂筋が整備されたのが5月11日なので、この日を記念してこの時期にイベントが開催されているのでしょう。距離約4キロ、幅43.6メートルの御堂筋は、パリのシャンゼリゼやニューヨークの5番街などと並び大阪が世界に誇れる美しい通りだと思います。淀屋橋から南に向かって車を走らせると、37個ある信号機が連動して変わっていく様子はとてもきれいです。御堂筋がきれいなのは970本の銀杏並木もありますが、沿道の建物の高さが50メートルに制限されているからなんです。そのせいで空が広く見えますよね。そんな御堂筋を美しいまま残そうという気は大阪市の行政側にはまったくないようで、高さ制限は撤廃されることが決まっています。昔から民間の活力で橋や建物などが作られ、そこに文化が自然に生まれた大阪ですが、ことごとく保存すべきものを壊し、文化を切り捨ててきた大阪の行政の体質は今も昔も同じですね。多少の不便や経済効果を制限してでも美しい街並みを後世のために残しておこうと考える高い品格を持ったリーダーが現れてくれないかと思う初夏の日であります。
5月11日オンエアーの曲です。
M1 歌をあなたに / 中島みゆき
1976年のファーストアルバム「私の声が聞こえますか」のB面の終わりの方に収録された曲です(最後の曲は「時代」)。このアルバムは、素朴な姿の若い彼女が雪の中に佇んでいるジャケットがきれいで、今聴いてもすごく感動する1枚ですね。
M2 無縁坂 / グレープ
1975年のグレープ王道を行く作品です。「精霊流し」「無縁坂」「縁切寺」と、線香くさいなんて言う人もいますが、これこそがさださんの世界だと思います。当時セイヤングのパーソナリティーをグレープの二人がやっていたのを覚えていますが、ラジオでのお二人はすごく明るかったような記憶があります。
M3 Stone Walls / The Dooleys
英国のDooley家の兄弟を中心に結成された8人組。1960年代に活動をスタートさせていますが、初期の頃はボーカルの3人娘がまだ中学生だったため地元での地味な活動に限られていたそうです。ヒットが生まれたのは1977年になってから。日本ではその頃”WANTED”という曲がヒットしました。ボーカルの3人だけがジャケットになったりしていたので、アラベスクやノーランズなどとともに、キャンディポップなんて言われたりしました。でも、どちらかというとジャクソンファイヴやオズモンズに近いグループです。
M4 Sound Of Silence / Simon & Garfunkel
ダスティンホフマンが初めて監督を務めた映画「クァルテット~人生のオペラハウス」が公開になりました。老人ホームの存続をかけてリタイアした音楽家たちがコンサートを行うという設定は、10年ほど前にヒットした作品「カレンダーガールズ」にも少し似ているような気がしますが、描かれているテーマはもっと人間的な側面のようですね。まだ見ていないので、ぜひ見たいと思います。
文:とらのすけ